ＴＶは、画（え）を撮ってなんぼ、撮らせてなんぼ

（まずは、カメラマンをアシストする「眼」となれ！）


ＴＶは、「画（え）があってなんぼ」の商売です。どんなに美人の女子アナが、

どんなに一流ブランドのきれいな衣装を着て「顔出し」をしようとも、カメラの映像として、

きちんと記録されなければ、ＯＡには、一切、反映されません。

まして、取材先、ロケ先で、同業他社と競合する場合は、まず、「カメラマンの

ポジション確保」を第一に考えましょう！

特に、人ごみや狭い会見場などでは、カメラマンは、機材が人にあたったり、

邪魔をしたりしないよう気をつけながら移動しています。そういう場合は、まず、一緒に

現場に行っているあなた達が、カメラマンの眼となり、同業他社の動きを見ながら、

取材対象を最も良くとらえることができる場所を探しましょう。そして、自分がまず、動き、

他社がその場所をとらないよう、カメラマンが到着するまで、体を張ってポジションを

守ります。横からギューギュー押されたら、映像がぶれますから、あなたたちが

相手を怒らせない程度に押し返し、カメラマン、というよりは、あなたの会社の映像を

守って下さい！そこまですれば、峠を越えたも同然です。最低限、尺がもつ映像が

撮れれば、カメラマンも安心しますから、後は、あなたが一番、見栄えのする場面で

「顔出し」を撮ってもらえばいいんです。もちろん、現場の騒然とした様子や

動きそのものがニュースの狙いならばその「バタつき感」をリポートするしかありませんが、

基本は、まず、カメラマンにいい画を撮らせること。撮ってもらえるポジションを探して、

キープすることです。


（あなたの「顔出し」がなくても企画や番組は成立する）


最初のうちは、自分のことで頭が一杯で、よく、勘違いした人がいますが、

大抵の取材の場合、あなたの「顔出し」がなくても、番組なり企画は、

いくらでも成立します。

でも、あなたの「顔出し」があって、肝心の他の映像がなければ、

画はつなげないし、企画は成立しません！ふつうに考えればそうでしょう？

超大物芸能人や政治家ならいざ知らず、地方のアナウンサーやリポーターの顔が

映らないからといって、視聴者は、誰も文句はいいません。

もちろん、「出役」ですから、ＴＶに出たいのは、よーく分かりますが、

本末転倒にならないよう、気をつけて下さい。

そこのところが分かっている人には、カメラマンもきっと、最大限の努力で、

あなたをきれいに、格好良く、映してくれるはずですから。